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限界を押し広げる詩的なデザイン

今年、トリニダードチェアは発売30周年を迎えます。ナナ・ディッツェルの最大級の商業的成功作の一つであるこの椅子は、時代を超えて愛され、今なお高い評価を受けています。

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“ 椅子は座るためのものですが、同時に年齢、エロティシズム、本質、人間の感情、そして夢をも表現します。機能性は当然保たれなければなりませんが、私にとって椅子とは、これらすべての要素が投げかける挑戦に応える試みとなりつつあります。 ”

ナナ・ディッツェル 1994年

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親しみやすく、快適でありながら、生産技術の限界を押し広げた《Trinidad Chair》。

ナナ・ディッツェルがこの椅子の着想を得たのは、カリブ海の島々を旅した経験からでした。鮮やかな民俗文化、息をのむような自然、そして明るく彩られた透かし彫りが印象的な、ジンジャーブレッド様式の建築。その土地で目にした光景が、デザインの源となっています。ディッツェルは、自身のジュエリーデザインにも通じる表情豊かな装飾を椅子に取り入れ、そこへ人の身体を思わせる曲線を重ねました。彼女が大切にしたのは、椅子そのものだけでなく、そこに座る人がどのように見えるかということです。美しい花に包まれるように、座る人が気品をたたえ、優雅に見えること。椅子が身体のまわりに、詩的なフレームをつくり出すことを目指しました。

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1950年代の象徴的な成形合板チェアに倣い、ディッツェルはスレンダーなフレームに洗練された合板フォルムを追求しました。素材と木の可能性を探求しながら、彼女は常に限界を押し広げました。デンマーク初の4軸CNCフライス盤の助けを得て、そのビジョンはトリニダードチェアの工業生産として実現しました。

カリブの風、透かし細工で戯れる陽光、ジンジャーブレッドハウスに落ちる木々の影から着想を得たこの合板チェアは、見慣れた形でありながら独自のアイデンティティを放っています。

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トリニダードは多様な木種と仕上げで展開されています。
ディッツェルの 生誕100周年と トリニダードチェア誕生30周年を記念して、新たに カーキ、ノルディックブルー、繊細なオークオイルのカラー バージョンが登場します。いずれもブラッシュドステンレススチールの脚部を採用しています。


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